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片側顔面けいれんに対するボツリヌス治療に関して (担当医師:平尾 順)

症状の特徴
自分の意志とは無関係に体の一部が動くことを、不随意運動といいます。その中で、顔の不随意運動は片側顔面けいれんと呼ばれます。これは、字のごとく、顔の左右どちらか片方が、自分の意志とは無関係にピクピク動くものです。四十歳以上の成人、特に女性に多く見られます。

症状は眼の周囲、特に下眼瞼から始まります。痛みは全くありません。最初は、症状も軽く、少し気になる程度ですが、徐々に回数も強さも進行していきます。進行のスピードは人それぞれで,数ヶ月で症状が進む人もいれば,5年10年かけて徐々に進行する方もいます.やがて頬から口周辺にも及び、目が閉まり、顔半分が外側へ引っ張られるような動きとなってきます。ほとんどの場合,命に関わる様な病気ではありませんが,顔が自分の意志と無関係に動くことは、端から見る以上に大きなストレスです。女性の方では美容的な面で治療が必要になることもあります。
似た様な症状を出すものに、眼瞼(がんけん)ミオキミア(眼輪筋波動症)があります。聞きなれない病名ですが、疲れたときなどにまぶたや眼の下の表面の筋肉が細かくピクピクと動く状態です。片側顔面けいれんと同様に,通常片側に起こります。細かい動きで、肉眼でかろうじて確認できる程度です。眼裂が狭くなったりするほどの筋の収縮はおこりません。眼精疲労、精神的ストレス、睡眠不足などがきっかけとなります。原因が,神経にあるのではなく、筋肉自体のけいれんです。あまり病的な意味はない場合が多く、通常は数日から数週間で自然に治まります。片側顔面けいれんとの鑑別だけが問題となります。

診断・治療
片側顔面けいれんの原因は、かつては不明とされていました。1970年代後半に、アメリカのジャネッタ先生により、片側顔面けいれんの原因が、脳の血管が顔面神経を圧迫することで症状が出現し、その血管を外科的に移動させることで、けいれんが治ることが報告されました。
現在の所、片側顔面けいれんの根治治療は、手術です。全身麻酔下に脳神経外科で神経血管減圧術を行います。入院期間は十日前後を要します。しかし、全ての患者さんに手術を勧める訳ではありません。私の考えは、手術のリスクの少ない、若い方には、基本的には手術治療をお勧めしています。

一方、片側顔面けいれん等に対して、A型ボツリヌス毒素局所注射が保険適用になっています。この治療は、ボツリヌス菌が作り出すタンパク質を抽出し、これをケイレンが生じている筋肉に注射して、神経の働きを抑えて、筋肉のけいれんを抑えるものです。効果は2〜4ヶ月持続します。根治治療ではありませんが、けいれんによるウットオシイ感じはかなり改善します。この治療にも,副作用はない訳ではありませんので、どちらの治療を選択するかは、状の強さと年齢などを考慮して行うべきです。症状に合った治療法を選択することがもっとも大切です。

もう少し、詳しくボツリヌスのことを書いておきます。ボツリヌス毒素は食中毒の原因として知られているボツリヌス菌により作られます。ごく微量のボツリヌス毒素(タンパク質)をけいれんしている筋肉に注射して、末梢神経末端から排出されるアセチルコリンの排出を阻害することで、筋の収縮を抑える治療法です。片側顔面けいれんや眼瞼けいれんに対して世界中で広く用いられ安全性と有効性が認められ、これらの病気については日本でも使用が許可され保険適応となっています。(美容整形外科でのしわ取り等への使用は、基本的には認可されていません。最近,眉間部のしわに対しては、一定の条件の下で、許可されるようになりました)

片側顔面けいれんを治療するにあたり、最も重要なことは確実な診断です。ごくまれに脳腫瘍が顔面けいれんの原因となることも知られており、このような脳の病気が隠れていないか調べることも忘れてはなりません。ボツリヌス治療の前に、こういった稀な状態を否定しておくことが必要です。

次に,手術に関して少しだけ記載しておきます。
片側顔面けいれんに対する手術は、耳の後ろに小さな開頭をして血管による顔面神経への圧迫を解除します。しかし手術による合併症、症状が改善しないことや、再発などの可能性が少ないながら生じます。手術の適応は、症状の強さと年齢などを考慮して行うべきですが、個人的には、全身状態が許すのであれば、手術をお薦めしています。手術をするのであれば,経験豊富な病院での手術をお勧めいたします。

どちらの治療を選択するとしても、まずは、脳神経外科を受診して、相談して下さい。手術の説明をうけないで、ましてや頭蓋内の検査を行わないで、いきなり、ボツリヌスの注射を選択することはお勧めしません。

しかし、最近ではボツリヌス治療を希望する患者さんもかなり増加しているのも事実です。

では、ボツリヌス治療の問題点はなんでしょうか?それは、根本的な治療ではないため注射後約3〜4カ月程度で症状が元に戻ってしまうことです。つまり、けいれんをコントロールするには,注射を繰り返す必要があります。また、ボツリヌス毒素はタンパク質なので、抗体が出来ると効果が現弱することがあることと、長期で、使用していると筋肉の萎縮がすすんで、軽度の顔面神経麻痺の様な状態が生じます。

当院では、年齢の若い方、手術リスクの少ない方には手術をお勧めしています。いずれにせよ、まず、確実な診断を付けることが必要です。その上で、手術とボツリヌス治療の両方の利点、欠点を十分理解した上で治療の選択をする事が大切です。


上記治療方針のもと、けいれんの精査を行い。手術を希望されない患者様に対して、充分説明をさせていただいた上で、ボツリヌス治療も行っております。ご希望の方は,脳神経外科を受診してみて下さい。

 


 
 
 

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